2012年7月4日水曜日

Terminator2のここがおかしい

Terminator2は西洋文化の影響を受けた世界中の誰もが知る有名な映画で,自身も大好きな映画の1つである.中学の頃にはあまりにも好きすぎて何十回と繰り返し見ただけにとどまらず,英語で何を行っているのかディクテーションしてみたり,シュワちゃんがバイクに乗って銃をくるくると回転させる,あの動作はいったい何をしているのかと,スローモーションで解析したり,パート3が出るならば溶鉱炉に流れ込んだ液体窒素によって実は溶鉱炉の温度が低下しておりT1000は生きていた!なんて妄想してみたりした.

思えばストーリー的におかしい部分いっぱいある.撮影上のおかしい部分はここで挙げられているけれど,見え方の問題で(不自然な説明も含めて)なんとでも説明できる部分が多い.しかし,ストーリー上のおかしな部分は単に見え方の問題ではない.

なぜシュワちゃんは電話を切ったのか?

シュワちゃんがジョンを助けた後,育ての親を心配して(これもあれだけ反発してたならちょっと変なのだが)電話をかけた時,なぜか家で犬マックスが泣いているのが聞こえた。シュワちゃんは機転を利かせて,その犬の名前とは違う名前を出して「ウルフィーはどうしたの?」と親に化けたT1000に問いかける.T1000はまんまと引っかかって「ウルフィーは元気よ.どこにいるの?」と答えてしまう.これによってT1000が親に化けていることが判明する.シュワちゃんの賢さが分かるシーンである.問題はその直後.なぜかシュワちゃんは電話をガチャンと切ってしまう.「どこにいるの?」と聞かれているのだから,ロシアにいるとでも答えておけばよかったのに.シュワちゃんは方んとうにジョンを守る気があるのか?それとも機転を利かせた自分に酔ってしまってついついガチャンと切ってしまったのか?

なぜT1000は警察官の姿に戻ったのか?

サラ・コナーが収容されていた精神病院にT1000が来たとき,自販機前でおっさんを殺してそのおっさんに化ける.その後,なぜか警察官の姿に戻る.警察官の姿はすでにジョンとシュワちゃんに見られている.おっさんから警察官に戻らなければあっさり殺せたのでは?

なぜT1000はエレベータ天井を突き続けたのか?

病院でT1000に見つかりシュワちゃんとジョン,サラはエレベーターに逃げこむ.エレベーターに乗り遅れたT1000は,自動ドアをこじ開けエレベーターの天井に飛び乗り,自らの腕をナイフのような形状に変形させてエレベーターの天井を突き刺してジョンを殺そうとする.なぜ,その時どろどろに溶けてエレベーターの中に入ろうとしなかったのか?T1000はもしかしたらドSで,すぐに殺してしまうのは勿体無い的な感情に流されてしまったのか?

なぜ最初から溶鉱炉を目指さなかったのか?

パート1でターミネーターの電源は100年を超えるという説明がされていたように思う.T1000もちょっとやそっとでは電源は切れないだろう.だとすれば,T1000を殺さない限り永久に追われることになる.最初から溶鉱炉を目指してT1000を殺すつもりで罠にかけようとしないのはなぜか?

なぜシュワルツネッガーは溶鉱炉に入って自滅したのか?

T1000を溶鉱炉に突き落として平和をとりもどしたジョン達.シュワちゃんは,自らのチップが未来のターミネーターの開発につながると,自滅すべきことをジョンに伝えて,グッドサインまでして格好良く溶鉱炉の中に消える.でも,ちょっと待てよ.その後,ジョン達はどうすればいいのか?さんざんT1000が人を殺しているし,シュワちゃんも破壊しまくっている.ジョンたちが共犯だと思われたらジョン達は警察からも追われる身となる.使った武器を考えれば軍隊が出てきてもおかしくない.最悪,警察や軍隊に狙撃されるかもしれない.そんな心配も何も考えずに自分だけ格好良く消えたシュワちゃんは,本当にジョンを助ける気があるのか?ターミネーターは本当に存在した,サラ・コナーの心配は真実だと,みんなに分からせてから消えた方が良かったのでは?