「講義で使える統計素材」シリーズ. 今回は,ネット上に転がっている統計学のオンライン教材を集めたリンク集. これだけ充実していればもう教科書は要らないようにも思う.
Web教材
全人類が分かる統計学 tokei.net
https://to-kei.net/basic/history/
統計の歴史からベイズ統計まで非常に詳しく分かりやすいページが揃っている.
統計Web ― 統計学の時間
https://bellcurve.jp/statistics/course/
学習項目ごとに具体的な数値を用いた練習問題までついているので勉強教材として素晴らしい. 大学での基礎統計を勉強したいならStep1の「9. 確率と期待値」から始めると丁度良い.
高校数学の備忘録 ― 統計学と誤差論
基礎統計で登場する話が一通り掲載されているのでこれだけで1冊の教科書くらいの価値がある. Rのソースコードが掲載されているページもあり,実際にプログラムを動かして実感できる. 掲載されている確率分布や検定の種類が豊富.二元配置分散分析については触れられていない. 機械学習法に関する説明も最後にある.
データ科学便覧 ― 理論関連事項
https://data-science.gr.jp/theory.html
基礎統計で登場する話が一通り掲載されているのでこれだけで1冊の教科書くらいの価値がある. Rのソースコードが掲載されているページもあり,実際にプログラムを動かして実感できる. 掲載されている確率分布や検定の種類が豊富.二元配置分散分析については触れられていない. 機械学習法に関する説明も最後にある.
統計検定を理解せずに使っている人のためにI~III
- https://doi.org/10.1271/kagakutoseibutsu.51.318
- https://doi.org/10.1271/kagakutoseibutsu.51.408
- https://doi.org/10.1271/kagakutoseibutsu.51.483
統計の基礎から出発して最短経路で検定の理解へと進む. 細かい証明よりも直感的でかつ正しい理解を目的としているので,統計初心者は最初にこれを読むと良いかも. 2群の検定.パラメトリックとノンパラメトリックの直感的理解を解説.ノンパラメトリックの例としてウィルコクソンの順位和検定の解説は分かりやすい. 1要因および2要因の分散分析もしっかり説明されている.
動画教材
予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」― 確率統計
https://www.youtube.com/watch?v=Zz1sgYxrA-k&list=PLDJfzGjtVLHmx7qMP410-9gx0weC9d90X
分かりやすい動画教材. 最小二乗法から区間推定まで,各動画で前提となる知識が最小限で済むように分かりやすく解説されている. 推定・検定入門①から⑥だけを見てもある程度理解できる. ただし,「検定」という単語がタイトルにあるが,本記事投稿時点では区間推定までしかアップロードされておらず,検定に関しては触れられていない. この再生リストには,ベイジアンネットワークまで含まれているが,基礎統計の学習ではスキップしてもよい.
ざっくりと学ぶ統計学
https://www.youtube.com/watch?v=U8W_ttdEF-o&list=PLivuoH_rdyRDL2riiOvSyjvnd-uoB-NN_
合成音声が単調なので少し眠くなるけど,一番重要な部分がコンパクトにまとまっている. No.2から見始めても良い. ちょっとスピードが速い場合は再生スピードを遅くして聞くと良い.
その他のオンライン資料
こんにちは統計学
https://www.m-sugaya.jp/python/?fbclid=IwAR3ZAvOARJ5gOvCPy6uyLj4yhRtXDKPa4Tgq7YLAJCyPZETtLtedYVIPwtA
「PythonをCGIに使った」と書かれているけど,別にPythonのコードがある訳ではなく,データを貼り付ければ解析した結果がCGIの結果として得られるページ.
主観評価の理論と実際
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej1954/31/5/31_5_369/_article/-char/ja/
一対比較法のケース3とケース5の説明が書かれている. 最小二乗法で心理量の母平均を推定する理論については書かれておらず計算方法の話にスキップしている. その代わり適合度の検定については詳しく書かれている.
官能評価におけるデータ解析の基礎
http://www.mac.or.jp/mail/120701/02.shtml
官能評価と二項検定の解説.