2012年7月4日水曜日

「すべての電子機器の電源をお切り下さい」は本当か?

なぜ誰も疑わないの?

前々からおかしい、おかしいと思っていたことがある。

少なくとも日本のメディアで取り上げられているのは見たこともないし、周りの人間が同じようなことを言っているのを耳にしたことはない。些細なことかもしれないが、海外出張するたびに不思議に思うことである。

それは、飛行機のセキュリティ。電波を発する機器やその他の電子機器の使用まで制限される、あれである。タバコのように最長十数時間の我慢くらいいいではないか、と思われるかもしれないが、私が危惧することはそんな些細なことではない。

スッチーが「計器に支障をきたす恐れがあります・・・」と言う。

これ、ほんまか?

飛行機が微弱電波で誤作動するなら欠陥商品では?

なぜそれを疑わしく思うかというと電波を発する機器やその他の電子機器で、飛行機の計器などに事故につながる重大な影響を及ぼし、それが設計上避けられないことであるなら、なぜ電子機器の塊である自動車で同じことが言われないのか?電子機器が自然と発する微弱電波で誤作動するなら、それは欠陥商品ではないのか?

飛行機は自動車よりも上空を飛んでいるのだから、宇宙線(宇宙からくる放射線)の影響が地上より大きいはずである。宇宙線は半導体などの電子機器に入ると半導体内で電子をまき散らして誤作動を誘発することがあるという。宇宙船ではこれが起きないように、起きても大丈夫なように設計されている。飛行機ではフライトアテンダントは被爆するという。ということは機内まで宇宙線粒子が飛び込んできているのである。その宇宙線よりも電子機器が発する電波のエネルギーは低いはずなのに、なぜ?

パイロットの無線通信に悪影響があるのだと言う説明も聞いたことがある。そうかもしれないが、そうだとすればスッチーは嘘をついている。無線通信機器は、計器ではない。

全員が電源OFFに出来る訳がない

飛行機の詳細な構造は分からないけれど、旅客機の製造がアメリカのボーイングと欧州のエアバスの2社によってほぼ独占されているので、この2社がそうだと言えば誰も反論できないのではないか。しかも、乗客全員が全ての電子機器の電源をオフにできるとは思えない。かならず電源を切り忘れている人がいるだろう。それは、搭乗前のセキュリティゲートで金属探知機に引っかかる乗客が絶えず居ることでも分かる。金属を外せばいいだけであるのに、(自分も含めた)大衆というのはそういう簡単なことが出来ないものである。人数が多くなればなるほど少なくとも一人が電源を切り忘れる確率は高まるのである。

では、なぜこんな無理なことを要求するのか?

飛行機が落ちた時、客のせいにするためでは?

私は、飛行機が落ちたとき、大事故が起きたときにその責任を乗客になすりつけるために考えられた、「嘘」ではないかと疑っている。2社が結託して、航空会社に対し乗客が全ての電子機器を切るように指導することを契約書の保証条件の中に含めてしまえば、誰も逆らえないのではないかと。他の航空機メーカーや航空会社にとっても自分たちの責任の一部を乗客に転嫁できる旨みがあるので積極的に反発する理由もない。乗客を守るための最低限のマナーなどという偽善的匂いのプンプンする言葉でもって、嘘をついているのではないかと。

そもそも、本当に飛行機が墜落するくらい危険なものであるなら、危険物を調査するあの面倒くさいセキュリティゲートのように、本気になって全員が電源OFFにしているのか、微弱な電波が出てないかチェックするはずではないか?それを全くやらずに電源をOFFにしろという。確かにOFFにしたはずの携帯の電源が他の荷物との接触で電源ONになり、電波全開になってしまっていた事があるが、機内のスタッフからはまったく指摘されなかった。

日本が飛行機を作るべきだ

ついでに言えば、50年経っても未だに飛行機の構造やサービが根本的に変わらないのも、その独占に原因があるのではないかと思う。戦後日本の飛行機技術がアメリカによって叩き潰されていなければ、日本車のように高性能で低燃費の飛行機が世界中を飛んでいたのではないかと思う。我々は、未だに燃費効率の悪いデカイだけのアメ車に乗らされているのである。

昨年だったろうか同盟国であるはずのアメリカは、日本に最新の戦闘機を売らないと言ってきた。これは日本にとって大きな痛手あると報じられた。しかし、私はこれはチャンスだと思う。これまで戦闘機を作らせてもらえなかったが、日本が独自に作る大義名分を与えられたと考えればよい。実際、すでにステンレス性能をもつ戦闘機の試作機が完成しているらいしい。これらの技術が民間に降りてゆき、日本が旅客機製造競争に参戦できる日も来るのではないか。