2012年7月4日水曜日

表計算ソフトを使った簡単会計法

会計係はそんなに難しいのか?

会計なんて所詮は足し算と引き算と割り算しかないはず。微分や積分や因子分解などない。なのになぜか会計係はちょっと大変な役割というイメージがある。お金を扱うから間違ってはいけないということだけだろうか?
40人程度の規模でキャンプに行った時、会計係の友だちが割り勘計算をしている様子を見て唖然とした。どうしてそんなにややこしい計算をするのか?そう、あのやり方。支出の合計を求めて、頭割りして、収入を差し引く・・・・しかし、2日目から参加の人がいるからその人は初日の分を差し引いて、学生は半額だとすると・・・訳がわからなくなる。

表計算ソフトを使った簡単会計法

私のような常識のない人間にとって、そもそもなぜそんな風に計算するのかと疑問に思ったので、自分なりに一番合理的な方法を考えてみた。iPadの表計算ソフトなど持っていればとても便利になる方法である。 この図を見れば、殆ど説明なく分かる人もいると思うが、一応説明する。ここで想定しているのは以下のとおりである。
  • 1日目の食料は5000円だった。
  • それをAが3,000円とBが2,000円建て替えた。
  • Bの誕生日用にケーキ1000円を購入した。
  • Bの誕生日用なのでB以外の人で割り勘にした。
  • ケーキはDが建て替えた。
  • キャンプ場代は800円は未払いである。
  • Dは1日目の夜途中帰宅した。
  • 2日目は4,000円分のピザを注文する。
  • Bは学生なのでケーキ以外の食料代は全て半額で割り勘にした。

青い部分

左の項目が、動いたお金に関する項目である。収入か支出は特に分けず、その金額の正負で表現する。この表の場合、支出はマイナスにしてある。この部分は各項目を時系列順に表している。

黄色い部分

真ん中の黄色い部分上一行にあるA,B,C,Dは参加者である。参加者の人数分だけ列数が大きくなる。中央の1や0、0.5というのは、その収入or支出に関わった度合いの割合を表す。つまり、何かを買って消費したならその消費の恩恵を受けた割合である。この度合いは、各行で統一した基準で入力されていれば良い。例えば、2日目の食費の場合、D以外全員が食べたから等しく1:1:1:0という意味で、1,1,1,0が入力されている。一方、1日めの食費の支払いは、5,000円中3,000円をAが立替え、2,000円をBが立て替えた。これを3:2の様に約分する必要はなく、そのまま3000,2000と入力されている。
2日目の食事は、Dが途中で帰ったという理由により、食事しなかったので0となっている。1日目の食費も2日目の食費もBが学生だったため、半額にしてあげようということで他の人の半分の割合が設定されている。

緑の部分

緑の部分は、収入もしくは支出への関わり度合い1に相当する金額。これは、この表の場合以下のように計算する。
=B2/SUM(C2:F2)
他の行への数式の入力は、表計算ソフトの補間機能を利用すれば良い。

赤の部分
これは各参加者の支払い額もしくは受け取り額を表している。マイナスであれば支払いする必要があり、プラスであればもらえるのである。
=C2*$G$2+C3*$G$3+C4*$G$4+C5*$G$5+C6*$G$5
 この部分の入力は面倒である。「$」マークが入っているのは、他の参加者の分も補完機能を利用して計算式を入れる時に「各項目頭割り」の部分だけ位置がズレないようにするための、セル位置の絶対参照である。

この方法の利点 
  • 学割や女性割引に対応している
  • 途中参加や途中帰宅に対応している
  • 収入・支出を時系列に並べることができる